第37章 憎悪の結末
瑠璃の上に乗っている藤隆姫の手には
(石⁉︎)
大きくはないが、角のある石。
藤隆姫がなんとか握れる大きさの石。
投げつけられても、
振り下ろされ、叩きつけられても、
怪我をするのは免れそうにない。
「アンタなんか‼︎っ」
振り上げられた姫の腕を、瑠璃は掴んで突っ張った。
「っっ」
「離しなさいってば!」
「や…め…てっっ」
いくら瑠璃より力が弱くても、
物理的に、体重をかけられ振り下げられ腕の方が、支え上げる腕より、速くて重くて有利だ。
押し下げられて
「くっっ…」
瑠璃が顔を顰める。
グッっと腹部に乗っている藤隆が体重をかけた。
「ゔっっ、グッ…」
圧迫され、苦しく、支え止めていた瑠璃の腕の力が抜ける。
(たたかれるっ!)