• テキストサイズ

《イケメン戦国》未来から来た戦国姫

第36章 嵐 天主へ寄る





(あ…)

家康を見ている瑠璃が政宗の目に映った。



矢を放ち残心に立つ瑠璃。

日が入り込もうとする陰の下、光を受けて瞳が輝いて見える。
何かを待つような雰囲気の瑠璃に、
家康は息を飲んだ。


(…君をーー……)

息が詰まるほど、尊くて、愛おしいモノ…

(抱きしめたいーー…)


愛情とか、
欲情とか、
慈尊、孤愁同心とか、そんなモノが全てごちゃ混ぜになった気持ち。
そして、その治りそうにない衝動。


(抱きしめたら…)

治る気がする。

その衝動に突き動かされないよう、
家康はグッと拳を握って耐える。



けれどーー……


「⁉︎」
家康は、耐えきれず、弓を持ったままの瑠璃を抱きしめていた。
「…ごめん…瑠璃…少し、少しだけ…
…何も、しないから…動かないで…」
抱きしめた瞬間、そう言っていた。







/ 841ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp