第34章 書庫での哀苛(R18)
貪り喰うような口付けに、再びパッと眼を開けると、そこには精悍な顔。
伏せられた睫毛。
キリッと上がった眉を切なげに寄せ、一心不乱に口付ける
(政宗ーー⁉︎)
合わさる唇、絡む舌、
その熱に飲み込まれそうになる。
ヌルッと侵入して来て絡められる舌、
逃げても逃げても捕らえられる。
なぞられる歯列は擽ったさと同時に小さな快感をもたらした。
ヂュッ、ヂュゥゥ、チュ、クチュ……
溢れそうになる唾液をどちらともなく絡め飲み下す。
(ダッメ…このキスされたら……)
すぐに反応してしまう。
政宗に作られ、政宗を欲しがるように
教えられた淫らな身体。
「ふ…ぅ…ゃはっ……んぁ…ぁ…」
(興奮してるのは私だけ…?)
「ま……ぁ…まっ…んん…」
政宗を呼んで止めようとしても、
声は口付けに飲み込まれた。
政宗の軀を押したくても、両手は抱えた書物で塞がっている。