第5章 光秀と参謀
まだ瑠璃が青葉城にいた頃、
青葉城下で手に入れた、舶来品の玩具のような銃。
装飾が施された掌より少し大きいくらいの6連射式の銃。
光秀は持ち帰り、分解して、作れるなら作って見せる、と言っていたのを瑠璃は記憶している。
白く長い指がなんの迷いもなく、
黒光りする銃を操る。
カチャッ…カチ…カチャンッ
迎撃を外し、引き金を引けば、
滑らかに銃槍が回った。
瑠璃はその一連の流れを、驚きと恐怖を隠し、黙って息を飲んで見ていた。
「……」
感嘆で声が出ない程、精巧精密に複製されているようだった。
「驚いて声も出ないか?」
満足げに笑う光秀。