第32章 ぷでぃんぐ…てなんですか?-R18-(息抜き劇場)
片付けも終わり、いい具合に熱も取れた頃。
「茶、点てたぞ」
待ってる間に大椀に抹茶を点てた政宗。
等分に分けて其々の前に置いた。
「流石政宗様、甘味には抹茶ですね」
「瑠璃 何処行った?」
瑠璃の姿が見えなかった。
待つ事暫し、
「お待たせしました」
瑠璃が笑顔で帰ってきた。
「何処行ってたんだ?廁か?」
「まぁ…それはそれで…
南蛮の銀の匙を調達してきました」
瑠璃は南蛮の甘味を作ったので、
折角なら、と取りに天主へ行ってきたのだった。
「綺麗な銀のスプーン…」
溢れた独り言。
「「すぷーん?」」
「匙の事をスプーンと言うんです」
「へぇ」
「南蛮の匙は薄くて繊細な感じですね。
これは、口に物を入れた時、匙の違和感を少なくし、食べ物を美味しく食べる為でしょうか」
三成の分析力はピカイチだ。
(なるほど…と思わせるのに、何故、天然少年なのか…)
内心唸った瑠璃。
だが、気を取り直し
「そんな細かい事はまたにして、食べて見てください。プディング」
薄い匙を入れれば、吸い込まれ、埋まるような柔らかさ。
「雛鳥捌いてるみたいだな」
「政宗…柔らかさをそんなので例えるの止めて…」
「鶏繋がりですねっ」
「繋がりたくなかった…」
「人肉に例えなかっただけ良し、だろうが」
政宗ならよく切れる刀と人の身体に例えてもおかしくは無い。
「それだけは勘弁してや……」
「政宗様らしいですが…美味しく食べたいですから…」