第32章 ぷでぃんぐ…てなんですか?-R18-(息抜き劇場)
「三成様…思った通りに不器用ですね」
「恐れ入ります」
「三成、その返答は可笑しいだろ」
「え?では、恐縮です」
「ハァァ〜…三成〜」
プクククク…
瑠璃が肩を揺らし笑いを堪えている。
チャカ、チャカシャカ…
「三成様、もっとしっかり握ってください」
瑠璃が菜箸を握る三成の手を力を込めて包む。
「あっ、はいっ////」
照れる三成を政宗が横目で見る。
「牛乳は沸騰しないよう、軽く温めます。
砂糖が溶けるように」
「瑠璃、もう、砂糖入れるぞ?」
「はい、入れたら火から下ろして混ぜて溶かして下さい」
「…こう…だな」
「流石!政宗‼︎手際が良いです」
尊敬の眼差しの瑠璃がキラキラと笑っている。
「砂糖は好みの甘さで加減するぞ」
「政宗は本当に出来る男ですねっ」
「お前、俺を褒めるの上手くなったな」
そうこう言ってる2人をボーっと見ていた三成の鍋は
「あっ!あっ!ああっっ」
「三成様っ、火から下ろしてっ」
慌てて濡れ布巾の上におろした。
「あっ、はいっっ、あっっつー」
弾みで三成の指先が鍋の縁に当たってしまった。
瑠璃がその指を掌で包み、傍の水桶に導く。
「大丈夫ですか?」
三成を引っ張って水桶に手をつけた瑠璃が、顔を上げ、三成を覗き込む。
「‼︎ ////……だ、大丈夫です」
消えそうに小さな声で三成が大事無いと告げた。
「?」
瑠璃は三成がどうしてそんなに小さな声で返事をしたのか、まるで解らなかった。