第24章 夜話合い事(R18)
「政宗、私は……」
私の涙を見た政宗の動きが緩やかになる。
「瑠璃?」
私の中に入ったまま、政宗が静止する。
「…私は、政宗のモノだよ…もう…ずっと…
…それ以外、意味が無い…必要ない….だから……」
涙で震える声を振り絞る。
「政宗の側にいて、政宗のモノである以外っ…私には、存在意義も、価値も、必要も……
…何もっ…何も、無あらへん!
……クッ…ぅぅっ…」
声を上げて泣くことを堪えて、
政宗から顔を背けた。
「政宗…政宗の全てで、私を存在さて…」
瑠璃は泣きながらもなんとか笑顔を作った。
「…瑠璃…お前…」
「居場所は、政宗の側しかないよ…せやから…そんな顔せんといて…」
(俺を見て、俺の為に、俺のせいで、泣いてるのか?
それとも…昔の事で泣いてるのか?)
流れる涙は止めどなくて、その涙は俺の為に流れているのは間違いないと思うのに、
吐き出された言葉やそれに乗った想いには、今まで溜め込んできた、瑠璃の辛苦や悔懐が滲んでいた。