第23章 朝話合い事
「アンタは口挟まないでよ」
「だって、解決策はそれしかなく無い?」
「香の薫りなんて、そう簡単に覚えられないんだよ」
安易な発言をした美弥を、イライラと家康が睨む。
見兼ねたのか、三成が説明をする。
「美弥様、香りは合う合わないもあって、嗅いでて気分を悪くする事もあるんです。
そんな事も心配して家康様は駄目だとおっしゃられるのですよ」
その説明にも、美弥は納得いかなそうな表情だった。
「政宗」
「なんだよ…」
瑠璃の呼びかけに政宗が渋い顔で返事をした。
「朝廷側が何か企んでいるとしたら、
信長様の姫である美弥さんを危ない目に合わせる訳にはいかないと思うのですが?」
(そんなこと、解ってるんだよ、馬鹿)
そうわかっている。