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《イケメン戦国》未来から来た戦国姫

第21章 文蛍




「良くない知らせでも?」
「いや、奥州は別段変わりない」
瑠璃が銀鼠色の瞳で真っ直ぐに政宗を見ている。
しかし、政宗もさっきの同様は一瞬にして収め隠し、今はもう平静といつも通りだ。
「そうですか。
お表情(かお)が曇っていた様でしたので、
少し心配しました」
鋭い眼に見透かされたのではないか、
と内心ヒヤヒヤしていた政宗はホッと胸を撫で下ろした。

「ありがとうな。
で、お前の用向きはなんだ」
政宗は爽やかに問う。
「外に出掛けませんか?」
そう言う瑠璃の瞳は、「行きたい」と強請って見えた。
「もう、戌の刻(夜8時頃)になるぞ?」
いくら夏でもすっかり日は暮れて、
提灯が必要だ。
不思議がる政宗に瑠璃が楽しげに提案した。
「夏の夜の灯り獲りに行きましょう」
瑠璃が幼く笑った。





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