第19章 氷も溶ける甘味なコト(R18)
「可愛い瑠璃…チュッ…
俺の瑠璃…チュッッ…けど、
俺に心配かけさせる悪い女(こ)だ」
蒼い瞳が勇剽(ゆうひょう)と私を刺貫する。
劣情を宿して。
獲物を舐め喰らおうとする虎のように。
その瞳に魅入られてしまう。
いや、慣らされてしまっているから、
簡単に魅入られるのだ。
魂を奪われたように。
ちゅ、…掌に口付けられる。
ペロッ、チロッ…掌を舐められる。
チュッッ…指先1本ずつ口付けられる。
ヂュゥ…
「ンッ」
強く吸われて身体がビクッと反応してしまう。
蒼い瞳の艶凛な眼がそれを見ていて、
フッと笑われた。
「チュッ…気持ち良いんだな…クク」
言葉に出来なくて、コクコクと頷いた。
「そっか…じゃ、もうお仕舞いだ」
突然、終わりを告げられた。
疼き始めた身体と甘い心はどうしたらいいのかと戸惑う。
突然仕舞いを告げた俺の言葉に瑠璃の瞳が揺れる。
「悪い女(こ)だって言ったろ。
罰を与へる。
お前がしろ。
その濡れた指で」
俺の欲望を満たせーー…。