第19章 氷も溶ける甘味なコト(R18)
「幾つでも好きな物を選べ」
「そんなにたくさんは買って貰えないですよ」
嬉しそうに困った顔を見れば、信長も嬉しくなる。
「好きにしろ」
それでも、何食わぬ顔をしてそれだけ言った。
♫〜♪♫〜〜♫
自然に鼻歌を歌ってしまう程。
軽くスキップしてしまう程。
顔がニヤけてしまう程。
「童女だな」
「うふふふ〜ハイ〜フフフ」
何を言われても笑いが出る。
いい反物が買えた日は本当に幸せだ〜って思う。
(信長様のと〜曙色は小袖にして…この退紅の布はー…)
誰にどんな着物を作ろうか、そんな事を考える。
楽しい!
「上機嫌だな。そんなに嬉しいか」
「嬉しいぃ〜💕幸せでーす💕
今日は何をされても怒らないですよ〜」
「ほぉ、そうか」
「はい‼︎」
その後、迂闊な事を言ったのだと知る事になる……。