第18章 かき氷大作戦2
完璧な程美しい横顔。
きゅっと上げられた口角。
作られた笑みを浮かべる瑠璃を、
謙信は眼の端にじっと映していた。
(数刻前にはあれほど、心乱れた様子で道場に立っていたくせに)
「そうでしよう?謙信様」
同意を求められる
「まあ、そうだな」
とだけ答えて謙信は先に歩き出す。
(己の心を隠して、美弥の為に平静を装うか…馬鹿な女だ…)
瑠璃について考察して1人吹呵した。
そして動き出す。
幸村は再び町外れの甘味屋に居た。
「お前が見届け役か」
「ああ、幸って呼んでくれ。
何かあるなら助太刀すっからよ」
ニッカリ笑った幸村は皆に笑われる。
「細っこい若造に何ができるってんだ」
「後の方で黙って見てろってんだ」
ガッハハハ
皆に大笑いされる。
「ちぇーっ、分かりましたよーだ」
この態度では仕方ないかもしれない。
(ん?信長と伊達のヤツいねぇーな。
何処行ったんだ?)
疑問に思いながらも盗賊達の後方に付いて歩く。