第18章 かき氷大作戦2
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安土城の城内、城外を秀吉が何往復もしていた。
「秀吉様、どうなさいました?」
三成が落ち着きを無くした秀吉に問う。
「の、の、信長様が…いない……
一昨日から、いや、その前からお姿を見ていないっ!
あ"ーーっまた、勝手にどっかへ行ったぁーっっ」
忠犬…忠臣 秀吉が頭を抱えて発狂する。
「そう言われればそうですね。
どちらへ行かれたのでしょうか」
うーん…のんびりと三成が考え込む。
「政宗も見かけないぞ」
2人の背後から光秀の涼妖とした声が割り込んだ。
「美弥と瑠璃も居ないから、
そう言うコトだろうな」
光秀が薄笑に意地悪な眼で秀吉を見る。
「は!…ま…まさか‼︎削り氷か⁉︎
あ"あ"ぁーもぉぉーっ」
思い当たって、再び頭を抱える秀吉。
「ご愁傷様だな。精々気張れ。ククク」
光秀が愉しそうに喉をならし笑うと、ふわりと消えた。
「秀吉様、頑張りましょう。
ワタクシもお手伝い致します」
ガックリと落とした秀吉の肩に、
三成がそっと手を置いた。
それから、秀吉の心労心痛が7日以上も続くことになるとは誰も思わなかった……。