第17章 かき氷大作戦
その日の午後。
春日山城の門前が突如、騒然となった。
「何用で参った⁉︎」
「貴様らを城内に入れるわけにはいかん!」
「それ以上、来るな!」
「直ちに去れっっ!」
門前で男達が大声で喚き散らし、
威嚇牽制している。
「何だ?外が騒がしいな」
信玄が外に目をやる。
庭から見張り役の者が血相を変えて走り込んで来た。
「謙信様!門の前にっっ」
慌てる見張りの者とは反対に、
のんびりと佐助が笑う。
「2人で来てもどうこうする事は無理です。
入れてあげて下さい」
「佐助殿⁉︎しかしっ」
「大丈夫、俺が保証します」
「佐助くん、誰が来たか知ってるの?」
美弥の問いに佐助は真顔で頷いた。