第17章 かき氷大作戦
「予想はついておる」
怒ったような、呆れた様な口調で信長は
脇息に肘を突いて持たれたまま話を続ける。
「予想ですか」
「寒い地域と言えば、アイツの所であろう」
冷たい声が言い終わると同時に、
「信長様、
火急の文が参っております」
と下の者が入ってきた。
「予想通り……謙信の処の忍からだ。
『信長様。
お久しぶりです。
実は美弥さんは瑠璃さんと春日山城に向かっています。
謙信様に氷を融通してもらうと。
多分、何処に行くかは書き置いてないと思うので、お知らせしておきます。
ご心配かと思いますが、忍として優秀な俺がついているので、心配はご無用です』
だ、そうだ」