第17章 かき氷大作戦
天主に行ったものの、
「今年は氷は易く手に入らん」
あっさり却下された。
はぁぁぁーー…
「駄目でしたね」
肩を落とす美弥の代わりに瑠璃がそう言った。
「ゔぅ…かき氷…」
「美弥さんはどうしてそれ程までにかき氷を食べようと言うのですか?」
「最初は私が食べたいと言い出した事がきっかけなんだけど………」
美弥が経緯と理由を話してくれた。
「なるほど、暑気払いに毎年城の人も楽しみにしているから、ですか」
(楽しい事が好きで、人が喜ぶ事が好きな美弥さんらしい)
自分だけだはなく、皆で食べたいと言うことだ。
「うーん。
寒い地方ならこの辺りよりは手に入れ易いかもしれないですよね…」
「それだよ!」
考えをポロッと零した瑠璃の言葉に、
美弥が飛びついた。