第3章 政宗と姫の或る日 其の弐
「自分が綺麗だって言ってんのか?
おー自信ありだなぁ」
揚げ足をとる。
「政宗!…容姿は…普通だと思うけど。
そうじゃなくてっ!」
「は、ははは、わかってるって。
お前の顔が火傷で爛れたとしても、
俺みたいに、片目になったとしても…って、
お前片目で眼帯しても似合いそうだな。
片腕、片足になったとしても、
お前はお前だし?
愛する自信はあるな〜」
蒼い瞳が優しく笑って、甘く誘っているようだった。
「そんなに卑屈になる事、言われたのか?」
政宗ももうお見通しだ。
瑠璃が不安になる時は、昔家で何かを言われた記憶があるという事を。