第17章 かき氷大作戦
「美弥さん、何処に行くんですか?」
「かき氷を頂戴するわ!」
美弥は息捲いて瑠璃の手を引いて歩く。
(『かき氷を頂戴するわ!』って
なんかの予告みたいね)
そう思って瑠璃はくすくすと笑った。
「瑠璃さん、何で笑うの?」
「だってそのセリフ、なんだか、
怪盗の予告状みたいなんですもの」
「そっ…かな…////」
何故か美弥は照れた。
「政宗ーっ」
「おお、美弥。瑠璃も一緒か、珍しいな。どうした?」
台所に居た政宗を見つけた美弥が、話をする。
「削り氷ね。もうそんな時期か…」
「そうなのっ、かき氷、食べたいーっ」
腕組みをして考える政宗に、食べたい、と強請る美弥は、駄々っ子の子供みたいだ。