第14章 姫達と献上品
「信長様、コレはなんですかね?
指…甲…??…護指?……?」
桐の箱を信長に見せる美弥。
「指甲套(しこうとう)と書いてあるな。
指に付ける外套とは何だ?」
「さあ、何でしょう…」
信長と美弥が瑠璃を見る。
「……」
じーーーっ
「……」
「……瑠璃さん、知ってるでしょ」
「瑠璃、何だ」
(…私?)
知ってはいるけれど、これほど頼られるとは思っていなくて、瑠璃は困惑した。
「…えーっと…爪を保護するもので、
簡単に言えば、付け爪です」
気を取り直して瑠璃が説明をした。
「なるほど!それで、指のマントなんだ〜」
「開けてみろ」
信長に促されて美弥が蓋を開ける。