第14章 姫達と献上品
「ねぇ、信長様。
言う事を聞かない家臣にコレ、
履かせてみたらどうでしょう」
(ひぃぃーー、そんな事考えるの⁉︎)
瑠璃の提案に信長が眉を上げた。
「足の指を折り畳んで、切って履かせるの。
歩けば赤く染まって、激痛にのたうち回るでしょうね〜
うふふふふ…」
(瑠璃さんが、光秀さんに見えるよぉぉ〜💦)
「貴様は本当に容赦が無いな」
信長はほくそ笑む。
「信長様、お願い!
そんな事は絶対にやめて下さーい」
美弥は信長に泣く様に訴えた。
瑠璃がゴソゴソと箱を探る。
手に取り出したのは
「素敵な一本挿しだね、瑠璃さん」
「美弥さん、コレ素敵だと思う?」
「素敵だよー。
銀の花に七宝焼きの飾りが散りばめられてるんだよ?」
美弥が首を傾げている。
「コレを髪に挿すのか、
喉にでも突き刺すのかーー……」
瑠璃が手の中の一本挿しを、
左右にスライドさせれば、スラー…と現れた。
細剣。
「暗殺者〜っ💦」
「大丈夫、護身用です」
(何が大丈夫なんだろう、絶対女暗殺者だよぉ)