第12章 政宗姫想フ
にしても、美弥と違って瑠璃は自分から
「腹減ったーとか言わねえだろうし、心配だ」
再び瑠璃の食生活が心配になった。
「瑠璃、腹は減らないか?」
「特には」
「では、後にするか」
「はい」
政宗の予想、不安は的中。
旅の間の2人はずっとこんな感じだった。
「そう言えば、瑠璃の好きな喰い物って何だ?」
ふとした疑問が湧いた。
ずっと側にいながら、良く知らない。
問えば、ちゃんと答えてくれるのだが、
美弥のように自分からベラベラと話したりしないから、知らない事もまだまだあることに、改めて気づいた。