第3章 政宗と姫の或る日 其の弐
6歳か7歳の頃。
まだ、兄弟でお風呂に入っていた時。
「瑠璃、お前のお尻、黒子が3つ並んでる〜」
政臣兄様が気付いた。
「政臣、並んでるんじゃなくて、積み上がってる、だよ」
光臣兄様も私のお尻を見て、訂正する。
「どっちでも良いじゃん!並んでんだよ」
言い押し通した。そして、
「お月見団子みたいじゃないか?」
「だったらやっぱり、積み上がってるんだろ」
光臣兄様も譲らない。
「ねぇ、兄様ぁ、どんな風なの?瑠璃分からへんよ」
焦ったくてそう言うと
「ここ、ここ、ここ」
と政臣兄様が私のお尻を指先で3回押した。
「ああ、わかったわ!三角なんや〜
1番上が光にぃ、下の2つは政にぃと瑠璃やねっ」
と笑って、お風呂でお湯を掛け合って笑った事があった。