第3章 政宗と姫の或る日 其の弐
政宗に言われて考えてみても、自分の身体のことなんて特別思いつかない。
「分からないですね……まぁ、自分の身体なんてさほど興味があらへんしね…」
「ふぅーん。じゃぁ、
興味のある俺が教えてやろうか?」
政宗が知ったり顔で自信満々に笑う。
「お前、耳たぶの裏側に、黒子があるんだぜ」
「え?そうなの?知らんかった」
見えないし、見ないから知る訳がない。
「どの辺?」
「この辺り」
チュッ
と口付けられ、瑠璃が肩を竦めた。
「政宗!」
「別にいーだろ」
悪びれもせず、愉しんでいる。
「それから、ココ」
と政宗が瑠璃のお尻をスルッと撫でた。
「三つ星の黒子がある」
「それは、知ってます」
「何で?割目に近い臀部だぞ?自分じゃ見えねーだろ?」
パチンッ!瑠璃が政宗の腿を叩いた。
「ってぇ!」
「本当……」
(デリカシーがない…)
呆れ気味の瑠璃。