第11章 西国の2人
「不自由な時は、自由を切望するのに、自由になって見ると…。
不自由であるから、自由を喜び、良いと思うんですね」
縛られていたから自由の素晴らしさをより感じ、縛られていなければ、自由は自由過ぎて、ありがたくもない。
(それが、普通で、当たり前みたいに…)
「そう思うのが普通だな。
感傷的になる程の事でもなからう。
自由を自由として受け入れておく事だぞ。
それともーー…」
「?」
「縛られたいか?」
「へ?」
「縛ってやろうか」
「え?」
「俺は緊縛は得意だ。
痛くないように縛ってやるぞ。ククク」
(緊縛⁉︎)
「結構ですっ」
瑠璃が顔を赤くして、盛大に拒否した。