第10章 猜疑の船旅
「フッ…何をどう言っても、女だなぁ。
感じてんだろーが」
「女じゃなくても、首は擽ったいでしょ」
「減らず口、いつまで続けられるかな」
「元就様だって」
ニッコリ笑って流睇して見せるのは瑠璃の挑発。
「ククク…瑠璃、お前さあ、
俺に抱かれたくてそういってるんだろ」
「まぁ…、まさか。自意識過剰じゃございませんか」
「クッソっ、本当、生意気な嬢ちゃんだ」
ンッ!ッ…んっっ…
元就はムキになって、唇を合わせ、
舌を挿し入れてきた。
んっっ…チュッ、クッチャ…チュッ…ン…
逃げては追われ、
追われては逃げる、瑠璃の舌。
(息がしにくいーー…はっ…はっ…)
そう思っていると、口付けがピタリと止んだ。
「……」
次瞬