第10章 猜疑の船旅
(確かに、有るものは使えと言いはしたが)
「じゃぁ、俺が一緒にーー」
「お前は公家も平民も装えぬ、
姿形がまんま武士だからな」
と笑われたのだった。
プッ
「言えてる」
珍しく家康が、吹き出してまで笑った。
「家康ーーっ💢お前、楽しんでるだろ」
信長を睨んでいた政宗が、家康を威嚇する。
そこに、
「政宗〜、光秀さんと一緒なら、
瑠璃さんは大丈夫だよ」
と美弥が突拍子もない言葉を放った。
「美弥?お前、今までの話し聞いてただろ」
秀吉が呆れる。
「聞いてたよ?だって、政宗は瑠璃さんの心配してるんでしょ」
「…そりゃぁ…心配してるって話だが…」
秀吉が口籠る。
どうしようもない。
「美弥、アンタって本当に…(頭悪いね)」
家康がみなまで言わずして、呆れた。
三成は首を傾げ座っている。