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私が死のうと思ったのは【ヒロアカ夢】

第5章 イントロダクション


◇◇

そして午後。

「わーたーしーがー普通にドアからきた!!!」

ヒーロー基礎学。
きっとそれは誰もが待ち望んでいた授業で、ここにいる私もそう。
初めて見た生のオールマイトにみんなと同様感動し、思わず声が漏れる。

『本物…』

本物のナンバーワンヒーローが私たちの教師として今ここにいることに、やっと自分があの雄英高校ヒーロー科にいるのだとひしひしと実感する。
一人感動に浸っていれば、オールマイトは既に今日の授業の説明をし始めていた。

「早速だが、今日はこれ…戦闘訓練!!」

「「「戦闘訓練…!!!」」」」

皆ゴクリと喉を鳴らす。

「そしてそいつに伴って、こちら!要望に沿ってあつらえたコスチューム!」

オールマイトが大きく腕を振りかざせば、壁から出席番号がかかれたボックスがあらわれ、再び皆の興奮の声が教室に溢れる。

「着替えたらみんな、グラウンドベータに集まるんだ!」

(私のコスチューム…!)

ヒーローを目指すものなら誰もが一度は考えたことのあるヒーローコスチューム。出席番号順に皆が自分のボックスをとりに前へと進み、私も自分のを手に取る。

大きくて重いそのボックスに、思わず笑みがこぼれた。




私たちは更衣室に向かえば、各々のヒーロースーツへと着替え始める。

『麗日さんのヒーロースーツ、かわいくていいね』

「え、ありがとう〜!
でもちょっと思ってた以上にピチピチで恥ずかしいなあ…」

『ね、私も。なんかだいぶピッタリめだね、これ』

「ね〜…それにしてもトバリちゃんは…」

まじまじと上から下へと舐め回す視線で見てくる麗日に、恥ずかしさを感じたじろぐ。

私のヒーロースーツは軽さと柔軟性を意識したぴったりとした黒いライダースーツにポーチとファーのついたミリタリージャケット。太ももには武器のダーツ矢のような寸鉄をいくつか巻きつけていて、ライダースーツにつながっているブーツは重めの厚底ヒール。

正直私のスーツはだいぶゴツく派手さもなく、
お世辞にも可愛いとは言い難い。

「…………エロイ…」

『え?なんて?』

「あー!麗日かあわいー!希里えろかっこいー!」

『え、えろ?』

麗日さんと話していると元気よく芦戸さんが横から現れる。それに続き長い髪をちょうちょ結びしたカエルのような少女も近づいてきた。
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