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私が死のうと思ったのは【ヒロアカ夢】

第5章 イントロダクション



「そうなんだあ…私テレポートができたら朝起きて家から学校にひとっ飛び!っていつも妄想してたけど、そんな簡単な話じゃないんだねえ」

『うん、私もそれができたらよかったなあ…』


アハハ、と軽く頭をかく希里。するとさっきから妙に静かな、一番食いついていたはずの緑谷を意外に思い横を見れば、頭をノートに埋めた緑谷。

『えっ緑谷くん…?』

「なるほど瞬間移動といってもこんなデメリットが…戦闘は圧倒的に短期決戦向きだ…でも相手の不意打ちをついたら一気に主導権を握れるすごい個性…これはここをこう活かせば…そして…」

無我夢中にノートに書き込んでいると横から気配を感じ、顔をあげればハッと我に帰る。どうやらまた自分自身の世界に浸ってしまっていたらしく、希里が不思議に思ったのか僕の顔を覗き込んでいた。

「ウワア!?」

『うわっ、だいじょうぶ?』

鼻先がふれあいそうなほど近かった距離にあった希里の顔に心臓が止まり、ビクッと大きく後ろに反り返った。

「ごごごめん、つい驚いて…」

『いや、大丈夫。私もごめん。…一生懸命書いてたけど、それは…?』

「あっ」

彼女が指差す方へと視線を向ければそれはさっきまで顔を埋めていた緑谷のノートだった。

「あ、これは僕の趣味的なアレで…ヒーローとかの個性の研究するのがすきで希里さんのテレポートもつい書きたくなって…」

自分で説明しているうちに恥ずかしくなってしまい、つい照れをごまかすようにテヘヘ…と笑った。

「それは、さすが緑谷くんだ」

「うん、すごい…さすがデクくんって感じだ…」

『うん…さすが…』

「え!?それはどういう反応なのーーー!?」
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