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私が死のうと思ったのは【ヒロアカ夢】

第4章 クァークス


◇◇

それから私たちクラスは体力テストの種目をどんどんとこなしていく。
50メートル走はトップだったが、握力、上体起、前屈は個性を使うところがないためそのままの身体能力で挑む。

その他反復横跳び、ボール投げや立ち幅跳びなどを自分の最大を引き出し個性をフルに使いなんとかすべてのテストを無事終えた。

「んじゃあパパッと結果発表。トータルは単純に各種目の評点を合計した数だ」

すべてを終えた生徒全員でグランドに集まれば、またくたびれた声色の相澤が説明し始めた。緊張し息を飲む生徒を他所に、相澤はそのまま特にためることもなくあっけなく成績表を宙へ映し出した。

(私は……同率で3位!?そうか、よかった…)

フラついている足を奮い立たせ、安堵する。

どうにか除籍は免れた上、なかなかの好成績。同じく同率で3位だった爆豪という少年は先ほど爆風でボール投げで705.2メートルを出していた生徒のようで、あんなすごい人と同率だったことに少し誇らしく思った。

たしか爆豪ってあのツンツン頭で怒鳴っていた…、と記憶を頼りに生徒の中から爆豪らしき人を見つけると、彼も同じタイミングでこちらを見ていた。

「ッチ!!」

『えっ』

目が合ってしまったので礼儀として軽く会釈しようとした途端、爆豪は顔を酷く歪ませ、つり上がった目で睨みつけられてしまう。しまいのは大きめの舌打ちをすればフンッと振り返り、私は呆然と立ち尽くした。

(なにかしたか…私…)

まるで接点のない彼だが、どうしてか怒らせてしまったようで。全く身に覚えはないが心の中でなんかごめん、と軽く謝っておいた。

あれ、そういえば最下位は。

再び成績表に目を向け、最下位を見るとそこにはなんと彼の名前が目に飛び込んだ。

そんな、最下位は除籍処分ってー




「ちなみに除籍は嘘な」


ポカン…
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