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私が死のうと思ったのは【ヒロアカ夢】

第19章 デベロップメント



放課後。
いつも通り最後の授業が終われば、帰る支度を始める。

「トバリちゃん、一緒にかえろ!」

『うん』

「デクくんと、飯田くんも…あれ?」

麗日が飯田の席へと視線を向けるも、すでに彼の姿はなく。不思議がる私たちに、準備を終えた緑谷が立ち上がる。

「きっと、希望体験先の事務所が決まって職員室に提出しにいったんじゃ、ってうわ!?」

そのまま三人で教室を出ようとしたところ、緑谷が扉を開けたと同時にオールマイトが即座に現れる。

「ど、どうしたんですか!?そんなに慌てて…」

「ちょっとおいで…」

「あ、は、はい」

『じゃあ私たちは先に帰ってるね』

「じゃあねデクくん」

「あ、ごめんね。また!」

オールマイトに呼び出された緑谷に別れを言えば、私たちは二人で廊下へと出た。そのままたわいもない話をしながら学校を後にしようとすると、今度は校門で誰かを待っている様子で立っている切島に出くわす。

「あれ、切島くん」

「お、おう希里…ちょっといいか」

『え、私?』

「…じゃあ私は先帰っとるね!またね〜トバリちゃん、切島くん」

『え、あ、うん。また明日ね』

「すまねえな麗日、またな!」

何かを察したように足早と私たち二人にする麗日に、私は呆然と手を振る。

『それで、何か私に用事かな?』

「あ、それがだな。そのー…」

『うん?』

何故かそっぽを向いて歯切れの悪い彼に、私は大人しく彼が話始めるのを待つ。しかしそれでもあーだのこーだのと、言いづらそうにしている彼を見かねて、私から提案する。

『どうせだったら一緒に帰りながら話そうか』

「あ、わ、わりい!…ありがとな」

『ううん、落ち着いてからでいいよ』

「男らしくねぇな…今の俺」

恥ずかしそうに彼がはにかめば、そのまま駅まで歩き始める私たち。

何を緊張をしているのか全くわからないが、少しでも気を紛らわせてあげようと適当に今日の授業の話をしてみる。そうすれば彼も次第にいつも通りの調子に戻っていき、私たちは久しぶりに楽しく下校した。

しかし彼の本題に入る前に、いつの間にか駅に着いてしまう。それに気づいた切島はハッと気づいた様子で先ほどのようにまた妙な顔つきに戻る。
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