第1章 俺の子を孕(う)め
「ふ…、ん」
声が漏れないように、目を閉じて手の甲を唇へ押し当てた。
「…………」
「…………っ」
「……濡れてる、真白」
下半身へと伸ばされた指先は、下着の上から割れ目をなぞっていき。
この度に卑猥な音が響く。
「いつまでそうしてるつもり?」
くい、て。
直接下着の中、その入り口を撫でるように擦っていた指先は。
「ひぅ……っ!!」
一気にあたしの一番奥深くまで、沈み込んだ。
小さく悲鳴をあげて仰け反る体。
それに気をよくしたのか、指先はそのまま奥と浅いところを素早く出入りを繰り返していく。
この度に響くのは、卑猥な水の音。
あたしが、薫以外の人の手に感じてしまっている証拠だ。
その事実に、勝手に涙が溢れてくる。
「………」
ほんと、最悪。
あたしなんで薫じゃないのに、こんなことしてんだろ。
こんなことしてまで生き返ってなんになるのかな。
薫を裏切った事実は変わらないのに。
薫とこのまま結婚なんて、出来るのかな。
「━━━━━━ひ、っぁああっ!?」
自己嫌悪に陥って悲観していれば。
急に下腹部を襲ったものすごい圧迫感。
と。
強引になかを押し広げられる、痛みと苦しさ。
「や、っぁ、ぁ、っああ」
「余計なこと考えるからでしょ?」
やだ。
なにこれ。
息、出来ない。
奥を突かれる度に、ギリギリまで引き抜かれる度に。
体が震える。
お腹がきゅう、って、切なくなる。
やだ。
やだやだ。
知らない。
こんなの、薫とこんなのなったこと、ない。
「━━━やめ……っ、やだ、うごくの、やぁ……っ」
腰を両手で掴まれて、ぐん、て。
さらに奥深くまで貫かれれば。
「〰️〰️〰️〰️っ、ぅ、あああああっっ」
「………っ、く」
目の前で星がチカチカ、スパーク、した。