第5章 頑張って我慢して?
また……。
意志とは関係なく体が浮く。
震える、跳ねる。
突かれる、度に。
………おかしくなる。
「んん……っ、ふ、っぁあん…っ」
やだ。
嫌だ。
そんなに揺らさないで。
おかしくなる。
「………っ、く」
息、出来ない。
「━━━━━ッッ!!」
一番、弱いところ。
お腹の裏、奥。
子宮の突き当たり。
思い切り突き上げられれば。
それだけで息が止まる。
体に力が、入る。
爪先から震えが駆け上がって。
「………っぁんんんぅッッ!!」
仰け反り喉を反らした瞬間。
開いた唇をれいの大きな掌が覆い、甘い声ごと飲み込まれた。
「………っ」
額に光る汗、も。
お腹いっぱい射精(だ)した後の恍惚の表情も。
すべてがきれいに見えて。
なぜだか目が離せない。
「熱っぽい視線、感じるんだけど」
少しだけ呼吸を乱して、唇にキスが送られる。
徐々に深くなっていくそれに応えるように、自分から舌を絡ませてみれば。
驚いたように唇を離して。
だけど視線を合わせた彼はいつものように意地悪に、唇をペロリと舐めて囁いた。
「その気になっちゃった?」
「………」
ボーッとしたままに首に両手を、回して。
れいが体重を掛けて、唇を塞ぐ。
すごく気持ちよく、て。
れいがリードしてくれるままに口内を貪った。
「!!」
ゆっくり、ゆっくりと。
だけど確実に再度挿入ってくる、それに。
我に返ったところで取り返しなんてつくはずもなく。
「れい……っ、待ってまだなか……っ」
「うん。さっき出したのと混ざって、ヤバい」
「………っ」
先ほどよりも絶対質量が増したそれに苦しさを感じながらも。
確実に気持ち良さに酔いしれてる自分も、いて。
回収できない葛藤がぐるぐる、回る。
「余計なこと考えないで真白。集中して」
だめ。
気持ちよすぎてまたすぐ……
「━━━っい……っ、っぁああ……っ、やぁああっっ」
「…………っ」
果てると同時になかでれい自身も爆ぜる、けど。
一度も抜かれることなく動きは再開されて。
宣言どーり彼は何度も何度も、溢れるくらいにたくさん白濁したものを注ぎ込んだ。