第5章 頑張って我慢して?
声に出せない苦しさと、快感を逃す方法がなくて体が悶える。
逃げ道もないし。
体に力すら、入らない。
唯一なんとか体を捻って逃げ道を作るけど。
足は開放なんてしてもらえない。
咄嗟に窓枠を掴んだ手が滑り落ち、窓を動かした。
「!!」
動く。
今窓、動いた。
精一杯体を捻ってなんとか窓を閉めれば。
その勢いのままに体はベッドへと沈みこむ。
はずが。
なぜかそのままれいの腕の中へと抱き寄せられた。
「…………」
「…………ってぇ」
そーっと目を開ければ。
頭はベッド柵の出っ張りすれすれで、なおかつれいの腕の中。
すぐに体ごと起き上がる、と、れいの右手の甲はうっすらと血が滲んでて。
また、庇われたんだ、って、思った。
「危ないから、まじで。何やってんの真白」
「あ、だって窓、動いた、から」
「…………」
睨むようにじぃ、っとあたしを見つめた、あと。
れいはため息まじりにひとりごちた。
「はじめから窓は開いてたよ。俺は何もしてない。真白が動かせなかっただけ」
「ぇ」
「真白が、ものに触れなかっただけでしょ」
「………え」
「気付いてないの?真白は全然、戻ってないよ。むしろ逆。完全にすっけすけだったの」
「何……」
「なんでだと思う?」
あ。
また、その顔。
楽しんでる。
下からの、上目遣い。
「教えてあげる気ないって言ったでしょ」
「ぇ、………っわぁっ」
両手首を捕まえられて、そのまま体はベッドへと背中からダイブする。
「今度は声出しても大丈夫だね?」
「な、に…っ」
「あーでも、お隣さんだしあんまおっきいと聞こえるか」
「ちょっと……っ」
「言ったはずだけど?体も力も俺のがデカイんだ、よ……っ!!」
「━━━━━━っっ!!」
嘘……。
挿入、って……。
「あー、やば。真白締めすぎ。うねってる」
「や、っだ……っぁ、動くの、やぁ……っ」
「それ無理」
「や……っ、ぁあ……っ」
奥深くを抉るように押し込んで、ギリギリまで引き抜く。
そしてすぐにそれはまた奥へと突き貫いていく。
腰を押さえられ、体が浮く。
結果さらに奥へ奥へとれい自身を導いていくことになり。
「━━━━ふ、ぅんん、っぁあ……っ!!」