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地縛霊は孕ませたい!?

第1章 俺の子を孕(う)め


孕め?
宿せ?


なんなの、新手のナンパ?
ってゆーか口調変わりすぎ。
僕とか言ってたくせになんなの、『俺の子を宿せ』?
いきなり何いいだすのこの子。
いやいやいや、それよりこの子、どー見たって中学生。
犯罪ですよね?
いや、あたし、捕まりません?
無理無理無理無理無理無理無理っ




「ならこのままここにいろ」
「?」
「飢え死にするだろーがな」


「……」



それも嫌。
トラックに轢かれただけじゃなくてあたし、飢え死にまで経験しなきゃいけないの?
辛い経験は若いうちに買ってでもしろ、って散々ばぁちゃんに言われたけどね?
これは違うよね?
ね?
ね?





「真白」




うわーんっっ


て。
大号泣するあたしの顎を少年が掴んで。
次の、瞬間。


「!!!!」


少年の唇とあたしの唇が、くっついた。



「………っ、に、すんのよっ」



条件反射で、目の前の少年を突き飛ばせば。


「ぇ」



先ほどまでいた少年は、あたしよりも遥かに背丈が伸び、あどけない童顔のおっきい瞳は少しだけ細く。
なぜだか少年と呼ぶにはいささか疑問になるくらいまで、成長していた。



「すっげー」
「?」


両掌を開いたり閉じたりしながら。
少年だった彼は、あたしをキラキラした眼差しで今度は上から見下ろした。


「ただ触れただけでこんなに成長するとは思わなかったぜマジで。お前すげーな」
「???」


成長とともになんだかすごく、雰囲気が。
声変わりまでしちゃってるから。
なんだか違う人と話してるみたい。



「真白」
「ん!?」


また……っ。


再度塞がれた唇から逃れようと、さっき同様両手で突き飛ばそうと、するけど。


「んぅ?」


両手はあっさり胸の前でつかまって、ついでに唇を割って今度は舌が口内に入ってきた。



「んん……っ、んー!!んー!!」


振りほどこうにもすごい力でびくともしないし。
唇は全然離してくれない。



なんなの、これ。
意味わかんない。
何が起こってんの、今。
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