第7章 目覚めよ、汝
「……真白今日、なんかすごい」
「だめ……っ、いま…、や!?━━━━-…ん、ァああっ」
「ごめん真白、ほんと無理。真白の中、気持ちよすぎて……っ」
恐怖とも取れるくらいの圧迫感を色濃く残しながら。
蓮の動きは激しさを増して。
遠慮も気遣いも、微塵も感じない。
ただただ、獣みたいに蓮はあたしを貪った。
何度達しても、何度、射精されても。
それは終わることなんて、なくて。
いつしか意識は闇の中へと、吸い込まれていった。
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「━━━━」
「━━━━」
……話、声。
誰の、声?
「………れん?」
「真白、起きた?」
まだまだ虚ろなままの意識を奮い立たせて。
目を開ける。
━━━━━まぶ、し。
何、夕日?
目を開けた瞬間に入り込んだ夕日に顔を隠せば、目の前いた人物が屈んで、夕日を遮ってくれた。
「真白」
「…………だれ、後ろの人」
と。
ここ、どこ?
意識はクリアっぽいけど。
全然視界がクリアじゃない。
ここどこ?
「………病院、だよ」
「病院?」
「の、屋上」
「…………」
「この人は、まだ知らない方がいいかも」
「?」
「人じゃ、ないか」
「人だ、今は」
………今、は?
「ああ、そっかそっか、そうでした」
「?」
仲いいの?
知り合い、は、知り合いっぽいけど。
やけにこの人、偉そうなんですけど。
初対面の高校生、いきなり見下ろすってどーなのよ。
「じゃぁ改めて、真白、この人は悪魔」
「は!?」
「なんでも願いを叶えてくれるんだ」
「はぁ?」
何、その紹介。
おかしすぎるでしょ。
おかしいよね?
「今は、何も出来ない」
「今は?」
「ただの、人間だから」
「?」
「9年前に、この人が尊(みこと)を助けてくれたの」