【NARUTO】0.01の世界で【カカシ(六代目火影)】
第1章 first
ある時からこのように、二人は仕事を終えると毎日決まってキスをするようになっていた。
嬉しい反面、複雑な思いを胸にする。
再び瞼を開けば、ジッとこちらを見つめるカカシの顔に焦点が合う。
「何でこんなことをするかって?」
『…はい』
「なら逆に聞くけど、どうして全く拒まないの?」
『え…そ、れは…』
その質問への返答に分かりやすく戸惑ったは、ゆらゆらと大きな瞳を揺らした。
「確かに不便だろうと思う。 そして申し訳ないとも思ってる。 でも、のその目には、眼鏡をかけなくても見える距離が今はちゃんと存在している。 …オレはそこに映りたいのよ。他の誰かを映す前に。 お前の目が閉ざされる前に。」
『…え?』
「この意味が分かる? 」
『それは……』
「好きだよ、ってこと」
の目が大きく見開かれた。
可哀想な自分への同情か、はたまた大人の遊びなのか。
どちらにしてもそのようなものだと思っていたのに、長年想いを寄せていた六代目の口からそんな夢のような言葉が聞けるなんて思いもしなかった。