【NARUTO】0.01の世界で【カカシ(六代目火影)】
第1章 first
一年ほど前に六代目火影に与えられた任務にあたっていた時のこと。
彼女は自分の視力と引き換えに敵から仲間の命を守ったのだ。
長い入院生活を経て、の体調はしっかりと回復した。
目については自分でも、失明した…と思っていた。
しかし、彼女はその美しく大きな瞳に分厚く醜い眼鏡をかける事で何とか生活が出来ている。
但し完全に目への影響が取り除けたとは言い切れず、いつ視力が0になるかは分からない。
そんなリスクも背負っていた。
彼女はその後忍として現場に復帰することは出来なかったし、世間一般的に言う障がい者となってしまった。
だが、それは彼女に無茶をさせてしまった火影としての責任だと、カカシは自分の秘書としてを傍に置くようにした。
忍として生きていくことが出来なくなったことで働く先が無かった自分を、六代目火影の秘書という大きな立場に引き上げてくれたこの恩は、彼女にとっては返そうにも返しきれないほどの物。
そんな六代目火影の言う事に、逆らう事など出来なかった。
そして、密かに恋心を抱くカカシに、逆らう理由もなかった。
は素直に顔を近づけて、色くらいでしか判断出来ない世界をゆっくりゆっくりと彷徨う。
鼻先が交わる程近い距離。
そこで漸くピントが合う。
の視界いっぱいに、口布をつけたカカシの顔が映し出された。