第15章 クリスマスツリーを飾ろう
「これでよしっと…」
私は今…魔法薬屋の前にツリーを飾っている…
折角のクリスマスなのにツリーを飾らないのは味気ない…
そういえば、塔にも飾りたいとナイトメアがだだをこねてたっけ…
もう2本モミの木が余ってるし…持って帰るか…
「二人とも!少し塔にモミの木をもってくからお店の事お願いします!」
一応顔無しの2人にも声をかけた…
2人は良い人たちだよな…
最近知ったけど双子なんだよね…
でも、ナイトメアとグレイに言わせると必ずしも良い人では無いと答えるのよね…
私の目の前では猫をかぶっているとまで言うし…
まあいっか…
魔法でモミの木を運んで行った…
…
…
…
「これは…」
「魔法薬屋で飾ろうとして注文してたんだけど…余っちゃって…塔の中で飾らない?」
今私達は塔の玄関ホールで話している…
この話はナイトメアに…
「彼に聞かれたら…「何だ?スノウ…」」
うわっ出た!!
「その反応は傷つくぞ…」
ごめんって…
でも、何でここに居るんだろう…
グレイの話だと珍しく医者の診察を受けているって言ってたのに…
「それは…」
「ナイトメア様…」
あ~あ…逃げたのね…
「君達が楽しそうな話をしているからいけないんだぞ!」
「楽しそうって…これが?」
今の私の状況…
魔法で持ち上げてはいるが、傍から見ているとモミの木を片手で持っている状態…
少しでも前に傾ければ二人を一網打尽に出来る…
改めて見たグレイとナイトメアの顔は真っ青になる…
「早くその木をおろすんだ!!女の子が重い荷物を…」
「スノウ…私が悪かった!!」
おろすか…
魔法で植木鉢を出すと…玄関ホールの真ん中にツリーを立てる…
高さ3メートル位の大きさのツリーは‥結構大きかった…
「ねえ、折角だからみんなでツリーの飾りつけしない?」
一応私とグレイの仕事は終わっている…
後はナイトメアだけなんだけど…仲間外れにするとまた夢に引きこもられかねない…
彼等は嬉しそうに頷く…
特にナイトメアは…嬉しそうに…