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不思議な迷宮に落ちていく

第9章 アリスと兎と会合


「ユキ…か…そういえば彼女が死ぬ前の時間帯に「時計の国ではない…違う国に行ってみたい」と言っていたな…なあ、グレイ…」
「そうですね‥彼女は余所者という存在にとても興味を持っていましたから…」
そう…なんだ…
それじゃあ、ユキが死ぬ前に自分自身に何らかの魔法を掛けておいておいたっていうことかな?
でも、役持ちが居ない席が生じると…季節が来た時に厄介な事になる…
何か嫌な予感がするんだよね…
「私は‥」
今すぐにでももう一人のユキに会いに行くべきなのだろうか…?
ここで待っているのではなく…
あいつが来る前に…
「気持ちは分かるが、それはしなくてもいいと思うぞ…スノウ…」
ナイトメアはスノウを諭すように声をかける…
「だって…このままだと…」
「あちらのユキの手掛かりが無いし、君の一番は決まっていないから汽車も扉も使えない…狭間の空間は最近使い慣れてきたようだから辛うじて使えると思うが…危険だ…」
ナイトメアの言葉にグレイも頷く…
ってか汽車って何…?
この国には駅が無いのに…どうしてなんだろう?
「もう少しゆっくりと考えた方が良い…」
グレイとナイトメアはそれぞれの座席に戻る…
私は…どうしたら良いんだろう?
一瞬、あの時のヘンゼルとグレーテルの顔が思い浮かぶ…
少し疲れが出て来たのかな…?
ふと自分の机の上を見ると…水色の石がいつの間にかおいてあった…
あとで確認すればいいか…
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