第8章 クローバーの塔と仕事と魔法薬屋
「出来た…」
簡単に書くと材料を刻んで煮るだけなのでそんなに時間がかからなかった…
どんな味がするのかな…
味見してみようっと…
「いや、待て…スノウ」
何で止めるんだよナイトメア…
「それ…飲むのか?」
「うん、そのつもりだけど…って何するの!ナイトメア!?」
ナイトメアは急いでスノウからさじを取り上げた…
グレイの方をちらっと見ると…
「今はやめておけ…」
「良いじゃない…ちょっとだけ…味見するだけだから…」
ナイトメアの隙をついてさじを奪うと急いで飲んだ…
スノウの体が光ったかと思うと…
小さい兎がペタッと座り込んでいた…
スノウは急に視界が変わったのでボー然としていると…
グレイが持ち上げて来た…
よく見ると表情がいつもと違う気が…
ナイトメアは呆れた顔で見ている…
ってか周りが沈黙してるって事は…失敗って事?
何処で間違えたんだろう…
グレイの先にある鏡をじっと見つめると…兎の姿になった自分が映っている…
何処がおかしいのだろう…
「何処も間違ってはいない…間違ってはいなのだが…なあ、グレイ?」
「かわいい…癒される…」
あの…会話が成立していない気が…
ってか、グレイ…疲れてない?
「…ねえ、ナイトメア」
「なんだ?」
「グレイに心配やらなんやらかけすぎじゃないの?」