第4章 舞踏会とゲームの終わり
夢の中に入ると…ナイトメアによく会う…
「ナイトメア…」
「ん?どうした?」
ナイトメアは心を読めるらしい…
さっきのペーターの話の事も何か知ってるのかな?
「…君はなぜ魔女と似ているのか知りたいのか?」
ちょっと気になる程度の事だが…聞いてみたい…
自分とよく似た少女…ユキの事を…
出来たらもう一度会ってみたい…
「そうか…だが、残念ながら彼女は居ないよ…」
そうなんだ…
もうすぐアリスと一緒に帰れそうだから挨拶もしときたかったのに…
「…」
ナイトメアは心を読んだはずなのに何も答えない…
都合の悪い時だけシャットダウンするんだから…
「…君も帰りたいのか?」
「アリスと一緒に帰らないといけないの…」
だって…私とアリスは“余所者”だから…
この世界に居るべき人間じゃないし…
出来る事ならアリスと一緒にここに残りたい…
「…」
ナイトメアは黙ってスノウの事を見ている…
何でこんな時まで黙るのよ…
「スノウは…本当にユキに似ているな…」
意識が遠のいてくる…
もう起きる時間なんだ…
………
……
…
…
目が覚めると昼の時間になっていた…
「起きたのか?」
あっユリウス…
「うん、もうそろそろ仕事だよね?支度する!!」
そう言うとベッドから降りた…
ふと棚の上にある写真立てが気になった…
今まで一度も見た事なかったっけ…
思わず覗き込む…
その写真には…
…
…
「何で…?」
ユリウスやナイトメア…そして知らない男性と一緒に…
見た事のない…と思う塔の前…
雪…と言う事は冬だろうか…?
そして…
…
…
小さい頃の自分の姿が映っていた…
勿論記憶にはない…
それに、この写真の私は兎耳が生えてるし…
でも懐かしい写真だ…
「スノウ…?どうした?」
「なっ何でもないっ…」
スノウはすぐに仕事に取り掛かった…