第7章 かぐや姫の故郷
愛する信長様
お元気でお過ごしですか。
長旅の道中、風邪などひいていませんか。
私は変わらぬ体調ですが、咲や家康、三成くんに助けてもらって穏やかに過ごしています。
心配しないでください。
政宗が来て、城が賑やかになりました。
私のために、食べやすい食事を少な目に何回も準備してくれています。
家康、政宗、三成くんと咲、吉之助さん、弥七さんと過ごす時間は楽しいけれど、楽しいと感じる度に、信長様を探してしまいます。
お戻りになられたら、赤ちゃんの産着の反物を一緒に選びましょう。
出産までの残り少ない二人の時間を、大切に過ごしたいです。
愛しています。
戦が終わるまで、貴方様の側では眠れないけれど、私の心はいつも貴方様の側に。
太陽になり、月になり、星になって、貴方様を照らしています。
時には風になって、貴方様の汗を拭うから
どうか
どうか
ご無事で帰ってきてください。
赤ちゃんと一緒に待っています。