第15章 情報提供 その2
少し前の報告で、所々省略してしまったことを謝罪しつつ、ここ最近の出来事を話した。
「なるほど。実は自分たちがここに来たのは、その会社が目についたからなんです」
ヒナワさんの言葉に、でしょうね、と思った。
言い方は悪いが、恐らく第8が浅草に来たのを見て、今回の騒動を起こしたのだろう。
痕跡の抹消、第8の始末、…鬼を人工的に作る実験も、かな。
「新門大隊長、改めて調査にご協力いただけませんか?」
「そいつァ構わねェが…、お前も分かってんだろ?」
「ダメもとにはなりますが、それでも確認しておきたい」
「…好きにしろ」
「ありがとうございます」
うん、やっぱり紅に入ってきてもらって正解だった。
紺兄には後で報告しとこう。
「しっかし、聴…。てめェ、なんで侵入した時点で、全員のさなかった?」
『わぁ、すごい暴論。私の役割は隠密であって殲滅じゃなかったでしょ?それに、仮に私がそこで全員のしてたら、なんで呼ばなかったって文句言うくせに』
「…」
ムスッと黙り込んでしまった紅に、それ見たことか、とジト目を向けた。
「これはツッコんだほうが良いのでしょうか?」
「いや、止めておいたほうがいいと思うぞ」
「俺たちの常識の範囲を超えてますね…」
ヒナワさん、オウビさん、シンラくん、うるさいですよ。
「…?医者の仕事ってなんだ?」
混乱させちゃってごめんね、アーサーくん。
「どうやったらあんな風に、強さと女性らしさを両立させることができるんだろう…」
「かっこいい…!」
うん、マキちゃんとタマキちゃんはそのままでいてね…。