第5章 悪友
***聴視点***
それから色々な話を聞いた。
第8の裏の目的が特殊消防隊内部の調査だろうこと。
蟲が使われた事例と、それに関連して第1の中隊長の1人が伝導者の手先だったこと。
そして第8が伝導者を追い始めたこと。
昔言ったことを覚えてくれているのか、ジョーカーの口元は読みやすくて、内心ほっこりしたのは秘密だ。
『第8は気になるけど~。伝導者、ねぇ…。借りはあるけどなぁ…』
「お前が興味なくても、向こうから興味を持たれてる可能性は高い。忠告はしたからな」
『うん、ありがと~。なんだかんだ優しいよねぇ、ジョーカーって』
「…ミヤ、少しは人を疑え」
『ふっ、ほら優しい~。…ジョーカーは大丈夫でしょ。真実に近づくためなら手段を選ばない。そんな人間は私を無碍にできない。私が歩みを止めない限り、ジョーカーが私の脅威になることはない』
「!くくっ、あぁ、お前はそういうやつだったな」
少し険しかった顔が楽しそうに笑うのを見て、私もニコリとする。
心配してくれてありがとう、ジョーカー。
でも、こんな私だけど、他人の打算や思惑、自分の価値、それらが周りに与えてしまうだろう脅威。
その辺が全く見えないほど、呑気に生きてはいないんだ。