第51章 次の段階へ
***紅丸視点***
「何?紺炉と聴が狙われた?」
シンラと第5のを連れてきた、紺炉と聴の第一声に顔をしかめる。
「ちょろちょろしてたもんで1人にならねェと出てこねェと思いまして…。もう片付けましたぜ」
『右に同じく』
「凄いんですよ!能力も使わずに一撃で…」
そういう問題じゃねェ、という気持ち込みで、シンラめがけてブンと手を振った。
「うわッ」
「避けたな」
「新門大隊長に“命の呼吸”を教わりましたから…」
「まともに戦えるようになったって訳だ」
俺たちのやり取りを見て、第5のが何かわめいてやがるが、知ったこっちゃねェな。
「ただ白装束たちも強力になってきて攻撃を読む敵もいて…。“虎ひしぎ(ラピッド)”や“悪魔の型(コルナ)”が効かない奴もいるんです」
ほぅ…。そりゃ1度手合わせ願いてェもんだな。
「新門大隊長ならそんな相手とどう戦いますか?」
真剣なシンラの顔に、俺は1つの心当たりを思い浮かべながら、聴に視線を移す。
『いいんじゃない?私は止めないよ』
これで師範代理からも許可が下りた。なら、決まりだ。