第49章 刺客と書いてストーカーと読む
うん、紺兄なら心配ないか。
私は、私を狙ってきた奴との距離を一気に詰め、その腹に拳をお見舞いして、後方に吹っ飛ばした。
ドシャッ、と背中から着地したそいつは、ピクリとも動かない。
さて、アレから得られる情報が何かあるなら生かしておくけど…。
どうしよっかな~、と思いながら紺兄のほうを見ると、あちらもちょうど決着がついたようで、紺兄がカチンと刀をしまったところだった。
ひゅーぅ、お見事!
…っと、おや、少し離れた場所で様子見してた2つの気配が近づいてくる。
「紺炉中隊長!!聴さん!!」
「!シンラ!?」
シンラくんの呼びかけに、ぎょっとする紺兄。
それと
「腕の立つ刺客を能力なしで一瞬で倒しおった…」
彼女は確か第5の大隊長。なんで浅草に…?
「なんでシンラが浅草に?今取り込んでんだ…。こいつを片付けてからでいいか?」
シンラくんに断りを入れた紺兄が、私のほうを見る。
その視線は私が片付けたほうも、もう用はないか?と聞いてきていた。
『特に情報は持ってなさそうだし、異論ないよ』
「なら2人を案内しといてくれ」
『了解』
というわけでお2人さん、こちらでーす。