第45章 ほう・れん・そう
紅と仲良く正座して、まず紅が時系列順に話す。
私が男装して現れたこと、怪しげな男(ジョーカー)と知り合いだったことを聞いた紺兄は、半目で私を見た。
その辺は後でまとめて話すから、と一旦横に置いておいてもらい、紅に話の続きを促す。
紅が一通り話し終わり、始めは頭を抱えていた紺兄も、終わるころには思案顔になっていた。
「で?お前ェのほうはどうだったんだ?」
と二手に分かれたあとの話を紅に振られたので、私も教皇との話をメインにざっくりと話す。
「ちなみにだが、なんでそんなこと聞いたんだ?」
紺兄に聞かれ、紅にも視線で問われ、私は思わず視線を逸らした。
一瞬悩んで、いやこの2人には話しておかないと、と視線を戻す。
『教皇そして聖陽教会が白装束に同調する可能性を考えた』
2人は目を見開き、そしてすぐに検討するように視線を伏せた。
『太陽神を信仰する者同士、通じ合うところはあるはず。しかもシンラくんの話じゃ、思考操作できる奴が敵にいる。可能性はあると思った。んだけど…』
「あ?なんか問題あったか?」
怪訝そうな顔で紅が聞いてくる。
『第1の大隊長の話を聞いて、そもそも違うんじゃないか、と思った』
「そもそも違う?どういうことだ?」
紺兄も困惑顔で、私に続きを促してくる。
『ここからは、可能性の話。あんまり鵜吞みにしないでね』
そう前置きすれば、2人からは頷きが返ってきた。