第38章 別行動しましょ
うーん、ネザーで複数の気配が待機してるんだよなぁー…。
さっきのカッパたちよりは、よっぽど強そうなんだよなぁー…。
…よし、ほとぼりが冷めるまで、別件を調べよ。
「おーい、どした?行くぞ」
ついてこない私たちを不思議に思ったのか、ジョーカーが振り返って催促してくる。
「なんでこんなの知ってんだ?」
「かくいう俺も闇が大好きでな」
ジョーカーは紅の問いを煙に巻いて、下へと降りていった。
それを見た紅が、こっちに視線を寄越したので
『俺は個人的に気になってることを調べてくる』
と一時離脱を宣言。
「気になってることだァ?」
うん、予想はしてたけど、やっぱ食いついてくるか。
『…ラフルス三世に確認しときたいことがあってな。喧嘩し足りねェなら、ジョーカーのほうをオススメするが』
「…わざわざ聞きに行くほどのもんか?」
『後顧の憂いを断つには、これが1番手っ取り早い』
「ハァ…。後できっちり話せ。たとえ、確証のないもんだとしてもだ」
『!…いい加減、そっちも学習するか。分かった、約束する』
二言はねェな?という目をして、ようやく紅はネザーに続く階段を下りていった。
やれやれ、可能性の話をするのは、あんまり好きじゃないんだけどなぁ…。