第11章 歌仙兼定vs大倶利伽羅 白と黒の誘惑・:*+.
必死の抵抗も虚しく、遊女の着物に着替えをさせられ、髪もきつく結われてしまった。
私の腕を無理やり引っ張って歩いていく内儀。
そのまま豪華絢爛な部屋に投げ入れられ、私は部屋の中心に敷かれた褥に倒れこんだ。
もぅ…だめだ。
私は一生籠の中で春を売るんだ…
こんな時に頭に浮かぶのは愛しい彼の顔。
「失礼いたします。」
諦めの境地で涙が頬を伝った瞬間、襖が開かれ二人の男性が目の前に現れる。
「っ⁈」
そこに並んでいたのは、歌仙さんと大倶利伽羅さんだった。
「お待ちください旦那様方。僭越ながら…遊女の部屋に殿方が二人入るのは御法度でございます。」
部屋に入ろうとする二振りを内儀が止める。
「では、きみに選んでもらおうか。」
そう告げながら、二振りは私を熱い眼差しで見つめる。
「きみはどちらと夜を共にするんだい?」
「あんたはどっちと夜を共にする?」
私は二振りを交互に見つめた後、答えを出す。
「私は…」
※この後はそれぞれの章に分かれます。
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