第10章 御手杵 ハロウィンの戯れ・:*+.
「なぁ…俺の服、これで良いのか?この金属の飾りはなんだ?」
御手杵さんはベルトに付いていた手錠を不思議そうに見る。
「あっ!それは手錠と言って、悪い人を捕まえる時に使うんですよ。こうやって…」
自分の片手に手錠をかけて御手杵さんに見せてみる。
「へぇ〜!そうやって使うのか」
「…でも警察官の御手杵さんになら捕まってもいいかも。なんて…」
顔を赤らめながら、悪戯っぽく笑い、御手杵さんを見つめる。
「〜〜っ!…あんまり可愛い事言うなよ…」
御手杵さんは私の首筋に顔を埋める。
「なぁ…ここちょっと開きすぎじゃないか?」
御手杵さんは私の露出された肩や胸元に優しく口付ける。
「んっ…御手杵さん…くすぐったいです」
「脚もこんなに出てるしさ…」
丈の短いスカートから出た脚をすっと撫でられると、身体に熱が宿りびくっと震える。
「やっ…だめ…御…手杵さん」
御手杵さんの色気を孕んだ艶っぽい表情にドキドキしながら、胸を押し返し後ずさる。
「トリックオアトリート」
「えっ?」
御手杵さんは私の腰をぐっと掴んで、逃げ場を奪い熱っぽい瞳で私を射抜く。
「この合言葉でお菓子くれるんだろ?」
「あっ!今日はまだ用意してなくて…明日に…んっ!あぁ…」
御手杵さんは胸元の開いた衣装からのぞく肌に唇を近づけて、強く吸い付く。
「お菓子が無いなら悪戯していいって加州に聞いた」
無邪気な笑顔に意志の強い茶色の瞳で見つめられて、心臓がばくばくと音を立てる。
「っ!痕…ついちゃう…だめ…御手杵さん」
御手杵さんは首筋や鎖骨、胸元など衣装で隠せないところに自分の印をつけていく。
「俺だけのいろはだろ?だめなのか?」
独占欲丸出しの甘いおねだりに、拒否なんて出来るはずがない。
「だめ…じゃないです…」
御手杵さんは嬉しそうに笑いながら私を優しく抱き上げ、ベッドにゆっくり押し倒す。